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ひらいたタイムカプセル 本郷西小卒業生

休校になった学び舎で

大江町では毎年、お盆の時期に合わせて成人式がとり行われます。花火大会を夜に控えた成人式翌日、平成23年に休校となった本郷西小学校に久しぶりの笑い声が響きました。

 

卒業記念のタイムカプセルを開けるため、かつての学び舎に集まったのは平成20年度の卒業生。渡辺光さん、鈴木裕人さん、柏倉春樹さん、髙橋龍人さん、東海林良介さん、渋谷早希さん、大波捺海さん、東海林香織さんの8名です。当時の担任、小座間先生と双子のお子さんたちもお越しになり、母校の校庭にはあの頃より背が伸びた全員の笑顔がそろいました。

 

 

いつも一緒だった

『不思議とケンカってしなかったんですよ。』そう口をそろえる8人。二十歳を迎えた今は4人が地元に残り、もう半数の4人は県外へ出て、それぞれがみずからを肥やすための努力を続けています。『人数が少ないから、遊ぶのは自然とこの5人。良いことも、ちょっと他人には言えないようなことも隠せないし、みんなお互いに知らないことなんてないくらいじゃないかな。』そう話してくれたのは男性陣。暗くなるまでグラウンドで野球をしたり自転車に乗って遊び、家の中よりも外で遊ぶことの方が断然多かったそうです。埼玉県で働く東海林良介さんは『周りに山や川が見えるこの場所が一番落ち着きます。小さい頃に走り回った野山の風景や地元の人たちのあったかい人柄が好き。一番好きなのは母親が作ってくれる手料理なんですけど。』と笑います。町の陸上や水泳大会ではそれぞれが優秀な成績を収め、『少数精鋭の本西』と町内にその名が轟いたと、当時のエピソードをまるで昨日のことのように話す8人の姿が印象的でした。

 

 

人数が少なくて良かった

『23年に休校になるまで、本郷西小学校には6年間勤めました。この8人は本当に伸びのびした子供たちで、背丈は大きくなったけれど印象はあの時のまま。土に慣れ親しんでいるって言うのかな、町場の子供にはないたくましさや力強さがありましたね。』小座間先生は当時の印象をそう話して下さいました。『遊びの中で走ったり跳んだり、川に入って泳いだり。今ならちょっと怒られそうなことでも、チャレンジするという意味では大切なことだったんだなと思います。それは間違いなく、人間としての彼らを成長させましたから。』

 

大江町では平成13年の七軒西小学校を始めとして小学校の統合が進み、平成29年現在町内の小学生は本郷東・左沢小学校の二校へ通学しています。

 

『人数が少なくて良かった』

 

取材の途中、誰かがふと口にした言葉です。大規模な学校と小さな学び舎。どちらが良いのかは我々大人の決めることではないのかも知れません。当時の写真や雑誌、お互いにあてた手紙。2017年の夏、その瞬間そこに居たのは間違いなく12才の彼らです。タイムカプセルを開けた8人の時間があっという間に埋められていく姿を、役目を終えた校舎が優しく見守っていました。

 

山形県大江町公式ホームページ
http://www.town.oe.yamagata.jp