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ブランド名より、手作りで温かみのある『本物』を。〔鴨田宝石店・鴨田直樹さん〕

大江町、左沢駅前に店を構える「鴨田宝石店」には県内外から数多くの若者たちが一生に一度の大切なジュエリーを求めて訪れます。木を基調とし多くの観葉植物が飾られたカフェのような店内。創業50年以上の歴史を持つ老舗の顔は親子の職人です。

 

鴨田宝石店を営むのは洋悦さんと、息子さんの直樹さん。3年前に東京から大江町へ戻ってきた直樹さんは昨年、新ライン『order made wedding jewelry〔atelier Kiona〕』を立ち上げました。

ジュエリーのリフォーム・修理は鴨田宝石店、オーダーメイドウエディングジュエリーはatelier Kionaと、一つ屋根の下で新たな挑戦が始まっています。

「店は生きものですからね。ユニクロの柳社長が『change or die(変革しろ、さもなくば、死だ)』と言うように、この店も時代と共に変化していかないといけません」そう話すのは鴨田宝石店の前社長であり、直樹さんのお父さんの洋悦さん。直樹さんが店に立つようになってからは、ガラスのショーケースが木の素材になり、店内にはサボテンなどの観葉植物が増え、若者目線の内装へと変わっていったそうです。

歴史ある店舗の姿を変えていくことに抵抗はなかったのですか?そんな問いかけに「お客様も経営者も高齢化しますから。我々世代が頑固にやっていくのではなくて、私たちも学び続けることが大事だと思ってね。うまくいってる店や地域って、みんなそういった考えを持ってるんですよね」洋悦さんはそう話してくださいました。

 

直樹さんは東京でスタイリストとして活動し、その後ジュエリーの販売を行なっていたそう。その後なぜ大江町で働くことを決めたのでしょうか?
「高価なものを上手い商売トークを使って数を売る。そんなやり方に違和感があったんです。だから、『あなたのための1品』が作りたくて、実家の宝石店でオーダーメイドのジュエリーを始めようと思いました。製造は修行途中ですが、幼い時から親父の仕事机で宿題をしてたので、木槌の音や働く後ろ姿を覚えていたんですよね。」そう話す直樹さん。技術の習得と上達のスピードは自他共に認めるほどです。

「最近は若い人にとってジュエリーは遠い存在になっていると思っていて。これまでの時代のジュエリーは自分のステータスを表すものとしての意味合いも強かったですが、今の若者にとっては使い捨てが前提のファストファッションが主流ですよね。そんな中で、壊れても修理しながら使っていける、時代を超えて愛されるジュエリーを改めて提案していきたいなって思っています。」

 

「結婚指輪などの一生ものって、普通は東京や仙台に『上って』買いたい人が多いと思うんです。『山形に暮らしていても、これだけは特別に銀座で買おう。』とかね。だけど、こんなこと言ったら怒られるかもしれないけど、atelier Kionaのジュエリーはどこから来ても『下って』買うことになる(笑)。田舎にくだってでも買いたいジュエリーって、やっぱり『ブランド名ではない、ここでしか買えないオーダーメイドのもの』だと思うんです。もっと言えば鴨田直樹から買いたいと思ってもらえるもの、そのために品質やデザインはもちろん、大江町への道中も楽しくなるような工夫をしながら、120%の満足度でお買い求め頂けるように心がけています」

店内で結婚のプロポーズする方も少なくないそう。鴨田さんも花束を用意したりして演出をアシストしながら、お客様の門出をお祝いすることもあるそうです。

 「ジュエリーを買いに来てくださる時って、きっと基本的に幸せな時や前向きな時ですよね。そんな人たちと一緒に居られたら必然的に僕も元気になる。ここから更に魅力と実力をつけて、『大江町でも商売ができる』ってことを証明したいですね。」そう話す直樹さん。

 

手作りで温かみのある『本物』は、場所や時間をハンデとせず、いつの時代も愛されています。

 

(写真・文:布施)

「鴨田宝石店」

〒990-1101 山形県西村山郡大江町左沢999-6
TEL:0237-62-3725

ホームページ

http://www.kamodahoseki.com

大江町ホームページ

http://www.town.oe.yamagata.jp