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和を背負う秋まつり 左沢9区尚和会のみなさん

ひどく暑かった夏もようやく通り抜けた9月。町では秋祭りへ向けた準備が進められています。この日は左沢9区、尚和会神輿の蔵出し式へお邪魔しました。

 

120軒ほどからなる9区は13に区割りされた左沢中心部でも最大の地区。尚和会は昭和3年に天皇の御大典を祝う樽神輿を出すために発足した『昭和会』が前身とされています。その後昭和27年には同区の出身である元山形県知事・故 板垣清一郎氏を顧問に迎え、氏によって名称を現在の『尚和会』と命名された歴史を持っています。

 

 

憧れの担ぎ手

『小さい頃はお祭りで神輿に乗せて貰ったりしたんですよ。担げるようになるのは高校を出たあとって決まりがあったから、綱車や花車を引きながら”早く大人になりたい!”と思ったのを思い出します。』そう話して下さったのは尚和会会長の藤野知樹さん。子供の頃憧れた大人になった今の気持ちはどうですか?と尋ねると、『秋まつりが近づくと段々緊張感が高まります。歴史と伝統のある会だし、次の世代へ引き継ぐためにもまずは事故なく無事に担ぐことが大切。もちろん楽しさは子供の頃と変わらずにあるけれど、それ以外も大人はいろいろありますよね。』苦笑いでそんな風に答えて下さいました。

 

 

地域が社会経験を積む場所だった

秋まつりに限らず、担い手の不足や地域の在り方が変化してきたことによって、町内での催事や行事は存続が難しくなっています。『この地区には子供会も残っているし、軒数も多いからね。ただ週末も仕事だったり夜勤があったりと仕事が多様化していく中、以前のように地区の皆が集まって何かやるというのは少なくなったよね。』地域の現状をそう話して下さったのは同会顧問の武田則雄さん。役員のなり手がいなかったり、区民の連携が取りづらくなったりしていることが地域行事の継続を難しくしているのではと話して下さいました

 

『昔の先輩方はそりゃあ怖かった。だけどその分可愛がって貰ったし、地域は若者たちが社会経験を積む場だった。』蔵出し式のあとに振る舞われたお神酒を交わしながらおふたりは目を細めます。『時代が変われば、やり方も変わっていい。おっかない先輩はいなくなったかも知れないけれど、各世代がまずはコミュニケーションを取ることが大切じゃないかな。心がバラバラじゃ、神輿は担げないからね。』そんな風に若いメンバーを見つめる武田さんに藤野さんが続きます。『あそこの子供が高校を出たとか、あっちのウチでは息子が東京から戻って来たとか。普段から地域の人たちと話すことが会の存続にも繋がっていきます。ご近所さんとの関係をなくしてこの地区と神輿は成り立ちませんから。』

 

 

和を背負う

担ぎ手の威勢の良い掛け声『わっしょい』には『和を背負う』との意味が込められていると聞きます。蔵出し式が終わると会員の皆さんはお酒の席へ。秋まつり当日の晴天を願いお酒を酌み交わす『天気祭り』は準備期間中何度か催されるそうです。『男同士が関係性を深めるには飲みニケーションが一番!』法被をひるがえし早足に歩き出した藤野さんの後ろ姿は、秋まつりを楽しみに待つ少年そのままでした。

 

※神輿渡御の写真は2017年のものです。

 

『大江の秋まつり』情報はこちらから
http://oekanko.jp/index.php?page_id=146

山形県大江町公式ホームページ
http://www.town.oe.yamagata.jp