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夜空を駆ける鳥原の火 清野洋輔さん

31回目を数える『御神火事業』

毎年お盆の8月15日に開催される『水郷大江夏まつり花火大会』。約100年の歴史を持つ、県内最古の花火大会が今年も近づいてきました。その花火大会に際して毎年行われているのが町商工会青年部による『御神火事業』です。今年で31回目を数える同事業について、青年部部長の清野洋輔さん(市の沢)にお話を伺いました。

 

『部員が毎年この時期に朝日連邦の鳥原山まで登り、山頂で虫眼鏡を使い火種を採火します。持ち帰った火種は夏まつり当日かがり火に移されたあと花火師さんへ引き渡され、その火を使って初弾の花火を打ち上げるんですよ。』御神火事業についてそう説明して下さいました。古寺地区の登山口から鳥原山までの道のりは最初に急勾配が続き、『毎年山を降りたあとには達成感と筋肉痛の両方を味わいます。』と苦笑いで話す清野さん。小さい頃から花火大会は特別な1日でしたが、特に重要文化的景観への選定以降は花火大会やふるさとである町そのものへ向き合う姿勢も少し変わったと言います。『選定の際に文化庁の方が話されていた、”ただならぬ普通”という言葉が強く印象に残りました。矛盾している言葉のようにも聞こえますが、僕はそこにふるさとの先輩たちが紡いできた町の歴史への評価が詰まっていると感じたんです。選定の要因が景観の美しさだけではなく、この町に暮らす人々の生活が育んだ文化と風土にもあると知って、自分たち若い世代がこの町の歴史や魅力を受け継いでいくんだ、という気持ちが新たになったと思います。』

 

 

夏の終わり、同じ空を見上げて

おすすめの観覧スポットはどこですか?と言う問いに、『やっぱり最上川の川岸かなぁ。距離が近いことももちろんですが、対岸の岸壁に花火の音が共鳴して、お腹の底から突き上げるような迫力です。人気の場所なので、あっと言う間に席が埋まってしまうのが難点なんですけど。』と笑って答えて下さった清野さん。毎年花火大会の最後を飾る大玉『大江町民号』が打ち上がったあとには、なんとも言えない気持ちになるそうです。『毎週のように部員が集まって準備してきたことが報われた気持ちと、夏が終わってしまうような少し寂しい感じ。あの大きな花火が夜空に消える時って、みんな同じ気持ちになるんじゃないかな。』

 

最後の花火に今年もなったな。何年経っても思い出してしまうな。

 

町を離れた人々も、きっとこの日はふるさとへ帰ってくることでしょう。遠く鳥原山を降りた火が夜空を駆け上がる様子を、みなさんも大切な人と一緒に見守って下さい。

 

 

※清野さんにはラジオ『おいで、おおえ』にもご出演を頂いています。8月6日と13日、いずれも午後13時55分からの放送予定です。こちらも是非お聴き下さい。

 

山形県大江町公式ホームページ

http://www.town.oe.yamagata.jp