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森を照らす祈りの炎 沢口のおさいとう

舞い上がる火の粉へ祈る

雪の中に積み上げられた古材に火がつけられ、辺り一面を朱色に染めています。少しさかのぼりますが、沢口地区で行われたおさいとうの様子です。

 

小正月行事としてほぼ全国的に行われてきた火まつり。正月飾りで出迎えた年神を、それらを焼くことによって炎とともに見送る意味があると言います。地域によって様々な呼び名があり、『おさいとう』の他山形市や鶴岡市では『どんど焼き』、置賜中西部では『ヤハハエロ』などと呼ばれます。かつては広く一般的に行われてきた小正月行事ですが、現在はこども会や地域の行事として行われている例が多いそうです。

 

 

毎年地区民が集まり、その年の正月飾りやこども達の書き初めなどを祈りをこめ火の中へ投げ入れてきた沢口の人々。区長の黒川嘉左エ門さんは『昔は山から切り出して来た木を生のまま燃やしていました。この地区にも若い衆が沢山いたし、冬場はみんな力が有り余っていたからね。』と笑います。一度火がついた生の木は三日間ほども燃え続け、残り火で子供たちが団子を焼いて食べることもあったそうです。

 

 

おもいおもいの品がおさいとうの火に吸い込まれ、火の粉になり空へ舞い上がる様子を見届けたあと、地区の皆さんは揃って炎に向かい手を合わせます。町内でもあまり見ることの出来なくなった地域行事。深い森を照らすのは、そこに暮らす人々がずっと大切に守り受け継いできた炎の灯りでした。

 

※屋外で木材などを燃やすことは法律や県条例で原則として禁止されていますが、風俗的な慣習上、地域の行事として行うおさいとうなどは例外扱いとされています。

 

山形県大江町公式ホームページ
http://www.town.oe.yamagata.jp