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続・七軒をめぐる冒険 野木桃子さん

地域起こし協力隊に与えられている任期は3年間。現在大江町では3名が地域おこし協力隊として活動を行い、内おふたりは最終年度を迎えています。以前七軒地区での活動をご紹介した野木桃子さんも、まもなく協力隊としての締めくくりを迎えるひとり。彼女が向かう次のステップを取材しました。

 

大江の旬を詰めこんで

東根にある『カフェSION』では毎週月曜日、大江町の旬の食材だけを使った野木さん特製のランチプレートをいただくことができます。『大江町の旬の食材にこだわりたい。』という想いがつまったこのランチプレート。若い女性からお昼休みのサラリーマンまで、多くの人がこのプレートを楽しみにやってきます。七軒地区を主なフィールドとして活動している野木さんは、そこで暮らす人々がどんな想いで野菜を作っているのか、物語や想いが伝わるものをつくりたいと話します。”他の料理に埋もれないように、大江町の色をどう出すか”を常に考えて作っているメニューの中には、『七軒煮』など野木さん考案のオリジナル料理も並びます。自然食品にこだわり、お味噌汁はダシからとるという徹底ぶり。山菜を中心とした料理は数日前から仕込むものも多く、大江町を深く知り、愛しているからこそ作れる料理です。

 

ひとつのプレートから問われる、”食べる”ということの意味

そんな手間と想いがつまったこのプレートは、自然と私たちのひと噛みひと噛みを大事なものにさせ、”食べる”ということの意味を改めて考えさせられます。元々は管理栄養士として働いていた野木さん。食への知識が深い方ですが、大江町の保存食文化を目の当たりにし、これまでの科学的な根拠に基づいた料理を超え、食とは命をつなぐものだと衝撃を受けたそうです。この日のデザートは、くわの実を使ったおしゃれなケーキ。『保存文化が優れている大江町の文化が遠い昔の話しになっている。それを思い出してもらい、現代になげるために新しい食べ方を紹介したい。』と話して下さいました。

 

 

女の子でも山間地域で楽しく生きていけることを体現したい

野木さんの活動は、食だけでなく、”大江町で新たな仕事をつくる”ということにもつながっています。『女の子でも山間地域で楽しく生きていけることを体現したい。地元では当たり前で見過ごしがちなことも、外から来た人には新鮮に感じられるものがある。大江町にはまだまだ魅力的なものがたくさんあり、身近なものでもっと暮らしを楽しくしていけると思います。』”おもしろい、たのしい”が原動力だという野木さん。大江の食文化を残していくチャレンジの過程での試行錯誤がたのしいと話してくださいました。

 

地域おこし協力隊は期間の決められた活動です。任期が終わればそれぞれが町に残るか、町を去るかの選択を迫られます。野木さんは現在を含め在任中ずっと、『肩書きが外れ、自分がいち町民になったあとのなりわい』について実験を繰り返してきました。山を歩き、野の花を愛で、何よりも七軒地区とそこに暮らす人々を愛する野木さん。地区で亡くなったご老人の葬儀の席で涙をぬぐう彼女の姿を知っている方は少ないと思います。次の月曜日は是非、七軒と大江町への愛情がぎゅっと詰まった野木さんのランチプレートで夏休みで少し疲れたお腹をリセットしてみてはいかがでしょうか?

 

カフェSION Twitter
https://twitter.com/sion_higashine

山形県大江町公式ホームページ
http://www.town.oe.yamagata.jp